日本のみなさま、何世紀にもわたってワインに関わり、ワインで生きてきたスペインのワイン産地、DO ウティエル・レケーナの世界へようこそ。
ウティエル・レケーナのぶどう栽培、ワイン醸造の歴史は2,700年に及びます。この地域で発見された遺跡から、ワインを醸造していたことを示す証拠が見つかっており、イベリア人の時代から現在に至るまで、途絶えることなくこの地でワインづくりが行われ、流通されてきたことが分かっています。
レケーナにある「ラス・ピリーリャス」などでは、石をくりぬいて作ったラガールや、アンフォラ、史料のほか、ぶどうの種なども見つかっており、ウティエル・レケーナのワイン文化は、イベリア半島のワインづくりの起源まで遡ります。
その文化は、今日、かつてないほどの活気を見せています。 ワインは引き続きこの地域の経済活動の原動力であり、現在5,000世帯以上のブドウ栽培農家、100軒ほどのワイナリーがDO ウティエル・レケーナのブドウ栽培、ワイン醸造で生計を立てているのです。
ウティエル・レケーナの地品種ボバルは、色が濃く、タンニンが豊富で、ストラクチャーがしっかりとして、長期熟成に適した、バランスのとれたワインとなります。スペインで栽培面積第3位となる品種ですが、まだまだあまり知られていません。ボバルは何世紀にも渡ってこの地域で栽培されてきた品種で、栽培面積は、現在、ウティエル・レケーナのぶどう栽培面積の70%を占めています。また、そのうちの半分は、ウディエル・レケーナの特徴を最もよい形で表現できる高樹齢の畑です。それは、何世紀もの時間をかけて、この地域のテロワールに完全に順応してきたからです。さらに、ボバルは、レスベラトロールの含有量の高い品種のひとつでもあります。
私たちの願いは、ワインを愛する日本の皆さまにウティエル・レケーナを知っていただくことです。そのため2020年は、東京、大阪でボバルからつくられる素晴らしいワインたちをテイスティングして頂くイベントを開催するなど、日本でさまざまなプロモーション活動を展開します。
ワインは単なるワインというだけではありません。歴史、文化、感覚体験、旅行など。ですから、ぜひ、ウティエル・レケーナへいらしてください。
乾杯!
ウティエル・レケーナ原産地統制委員長
ホセ・ミゲル・メディーナ・ペドロン