「ノドゥス」は松の森に囲まれた広大な畑に囲まれて、シャープなデザインの建物が映える美しいワイナリーです。この敷地内には樹齢100年以上の巨大なエンシナ(セイヨウヒイラギガシ)が8本あります。まるで自然環境が保持されているかを見張っているかのような、その姿は「ノドゥス」のシンボルになっています。
1985年、アドルフォ・デ・ラス・エラス・マリンがエル・レネガドという名の540haあるフィンカ(地所)を入手してワイナリーを立ち上げたのが始まりです。いち早く国際品種を植えたり、ワインをボトリングして売り始めたりした人でもあります。けれども当時の製品は熟成なしの若いワインでした。
それを変革したのが息子のアドルフォ・デ・ラス・エラス・ポロです。90年代末から先頭に立って、高品質ワイン生産への道を開き始めました。さらに国際品種を増やし、樽熟庫を作り、ボトリングラインも導入しました。同時にかつて農作業用だった家が改装して、雰囲気あるホテルもオープンしています。
現在200haあるブドウ畑の80%以上は樹齢40年以上のボバルです。このDOウティエル・レケーナの主要地場品種であるボバルを中心に、シラー、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、シャルドネ、テンプラニーリョを持つことにより、伝統を重んじながら、ワインの新しいスタイルの完成度を上げることにつなげています。
こうして生まれたのが「ノドゥス」ブランドのワインです。その最初の成功は「ノドゥス・ティント・デ・アウトール」と「ノドゥス・シャルドネ」でした。ティント(=赤)の方は土壌の異なる畑でオーガニック栽培されたメルロー、カベルネ・ソーヴィニョン、ボバル、シラーのクパージュで、果実味と樽熟による複雑味のバランスが良いワインです。シャルドネは樽発酵したものです。
主要品種のボバル100%のワインは「ノドゥス・ボバル・エコロヒコ」です。2017年からオーガニック承認されています。異なった土壌の、異なった個性を持つボバルを厳選し、ボバルらしさを表現すべく、果実味とのバランを考えて樽を使っています。このシリーズにはボバル100%のロゼ「ノドゥス・ロサド」もあり、2018年にオーガニック承認を受けています。
「ノドゥス」の他にも、若者市場向けの「チャバル」と「カペリャナ」のシリーズもあります。