ボデガス・ビベはDO ウティエル・レケーナの中心都市の一つ、ウティエルの町からも近いエル・アサガドールという村にある家族経営のワイナリーです。ボデガス・ビベの創立は2015年ですが、その元は醸造家、フアン・カルロス・ガルシアの一家が1998年に設立したボデガス・トロハにあります。自社畑のブドウだけでなく近隣の農家のブドウも扱う量産型のワイナリーで、3代目のフアン・カルロスが醸造家として働き始めたのはここでした。
ボデガス・ビベはDO ウティエル・レケーナの中心都市の一つ、ウティエルの町からも近いエル・アサガドールという村にある家族経営のワイナリーです。ボデガス・ビベの創立は2015年ですが、その元は醸造家、フアン・カルロス・ガルシアの一家が1998年に設立したボデガス・トロハにあります。自社畑のブドウだけでなく近隣の農家のブドウも扱う量産型のワイナリーで、3代目のフアン・カルロスが醸造家として働き始めたのはここでした。
転機は2015年に訪れました。新資本の導入によって新しいプロジェクトが始まりました。そのテーマはDOウティエル・レケーナの地場品種、ボバルとタルダナをフィーチャーし た高品質ワインを造ることです。もともと持っていた畑を生かし、設備をリニューアルし、フアン・カルロスの経験をフルに使ったワイン造りが始まりました。
タルダナという白品種は、プランタ・ノバ、トルトソンというシノニムもありますが、熟するのが遅い(タルデ)なのタルダナと呼ばれています。かつては食用としても栽培されていて、最初の収穫は生食用、じゅうぶんに熟成した2回目の収穫はワイン用に使われていました。DOウティエル・レケーナの白の栽培面積は全体のわずか5.73 %しかなく、なかでも地場品種タルダナは1991年の869Haをピークに栽培面積が減り、2022年時点では298Haしかありません。
ボデガス・ビベでは、21Haある自社畑のうち、12Haが黒ブドウのボバル、4Haがタルダナです。ボバルの畑はすべて樹齢55年以上です。一方タルダナは、ボデガス・トロハがもともと持っていた畑は古かったのですが、枯れたり収穫量が落ちたりしたため、2010年から植え替えをはじめました。そのため現在のタルダナは樹齢4〜15年です。
ボデガス・ビベのタルダナ100%のワイン「パルシモニア」は、金色がかったトーンのある淡い麦わら色で、香りと骨格とのバランスが取れたワインです。
ロゼと赤は、当然ながらDOウティエル・レケーナを代表する地場品種ボバル100%の「ベヌスト」ブランドがありますが、赤にはもう一つ、樹齢65年以上のボバルを使った樽発酵・樽熟タイプの上級ワイン「パルシモニア・ボバル・デ・アウトール」もあります。
こうしたテロワールを表現した地場品種の上質ワインを造ろうという姿勢が認められ、ボデガス・ベバは2020年DOウティエル・レケーナ最高ワイナリー賞を受賞しています。