モンテサンコは「カサ・デ・ラ・ビニャ」つまり「ブドウ畑の家」という名の、1882年に建てられた建物をワイナリーにしています。19世紀末、ワインの需要が高まったため、周辺の畑も合わせ約500Haの畑の収穫をワインにするだけの設備が整った醸造所として作られたものでした。現在のオーナー、フランシスコ・コティノとマリア・サンチョ夫妻の手に渡ったのは2012年のことです。2016年から「カサ・デ・ラ・ビニャ」に手を入れ、昔の発酵槽は瓶熟庫に使うなど、もとの雰囲気も維持しつつ、最新設備を導入しました。
畑は「カサ・デ・ラ・ビニャ」を囲む、標高750mのところにあり、土壌は粘土石灰質で、ローム、つまり砂質と粘土質の間といえる荒さのため、豪雨の際は水捌けがよく、干ばつにも耐えられます。
モンテサンコはテロワールを表現した質の高いワインを持続可能な環境で丁寧に造り上げていくことをモットーとしています。そのため、スペインの品種モスカテル、マカベオ、テンプラニーリョそしてDOウティエル・レケーナを代表する地場品種ボバルの持つ力をできる限り表現すべく、オーガニック、さらにビオディナミで栽培しています。
古木を使った単一品種シリーズのブランド「モン」にはモスカテル、マカベオ、テンプラニーリョ、ボバルがあります。ボバルの場合、樹齢が100年を超す自根の樹を使い、フレンチオークの新樽で14か月熟成しています。もう一つのボバル100%「スロウ・モン」は樹齢60年以上の畑のボバルを使い、軽く樽熟したフレッシュなタイプです。